
わたしたちの国にっぽんは、四つの海に囲まれぽっかりと浮かぶ緑の宝石箱のように美しかったと百年前にわが国を訪れた世界の人々から称賛を受けていました。
四つの海から立ちのぼる水蒸気が、山々に降りそそぎ、森が育ち、川と刻まれ、また海へというサイクルが、温帯の中にあって最も穏やかに営まれていた、わが国は「木の国」だったのです。
この百年の人間の営みが、森や川や海を痛めてきました。そのことの反省で始まった二十一世紀。わが国はまだかろうじて六七パーセントの森林を国土に有しています。
そして今、地球温暖化を防止する有効な手段として森の再生が大きな潮流となり、わが国の森林政策となりました。
森を元気にするには、適度の間伐をしてあげることが一番。森に光が入り、下草が生えてくると、森が本来の力を取り戻すのです。
問題は、間伐した材を使ってゆくシステムが近年のわが国では失われていたこと。それを取り戻すのが、わたしたち「森をたてようネットワーク」の仕事です。
森をたてようネットワーク理事長 石出 和博